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眼底検査は「目だけじゃない」サインを写します

見えているつもりでも、視神経は一度傷むと元に戻りません
緑内障は初期ほど自覚が乏しく、気づいたときには視野が欠けている――そんなケースも少なくありません。さらに眼底は全身の血管の状態を映す鏡。糖尿病・高血圧・脂質異常の兆しや、脳や心臓のリスクの手がかりが、何年も前から静かに写りこんでいることがあります。

当診療所では最新の無散瞳眼底カメラ眼圧検査を組み合わせ、短時間で“いまの眼”と“将来の見え方”のリスクをチェックします。40歳を過ぎたら、自覚症状がなくても年1回の確認をおすすめします。少しでも不安がある方はもちろん、今は気にならない方こそ、早めの一枚が将来の安心につながります。

1.眼底検査で“何がわかる?”──緑内障だけじゃない、全身の鏡

眼底は生きた血管を直接のぞける唯一の場所。だから、目の病気はもちろん、全身のリスクのヒントまで拾えます。たとえば糖尿病網膜症。小さな出血や白い斑点、むくみは初期だと自覚しにくい一方、進行すると視力低下や治療負担がぐっと上がります。眼底写真はその“前ぶれ”を記録して、必要な人だけ精密検査につなげられます。

  • 高血圧・脂質異常と動脈硬化のサインも見つかります。網膜の動脈が細い、動静脈の交差部が押されている、蛇行している──こうした変化は全身の動脈硬化や心血管リスクの手がかりです。健診の判定でも高血圧・糖尿病・脂質異常と関連づけて評価されます。
  • 加齢黄斑変性では、黄斑部の沈着物(ドルーゼン)や出血・新生血管のサインが写真に映ります。「中心がゆがむ」「読書がしづらい」といった生活の“真ん中”に直結する病気だからこそ、画像の記録が早期対応のカギになります。
  • 網膜静脈閉塞症(RVO)のように、血管が詰まるタイプの病気も眼底で発見されます。多くは高血圧や動脈硬化が背景にあり、視力低下の原因になる黄斑のむくみ(黄斑浮腫)を合併しやすい──だから“目の病気”でありつつ、“血管の病気”でもあるのです。
  • 強度近視では、網膜が薄く引き伸ばされて裂け目や出血、新生血管が起きやすくなります。これも眼底写真で変化を追える代表例。若い世代の「自分は関係ない」をくつがえす論点です。

2.これらの病気は影響は?

怖さは静かに進むことにあります。緑内障で失った視野は戻らず、糖尿病網膜症や加齢黄斑変性は進むほど読書・運転・仕事などの質と自由を奪います。網膜静脈閉塞のようにある日いきなり視力が落ちるタイプもあります。眼底写真は、症状が出る前の小さな変化を可視化する装置です。早く見つけて生活改善や治療に踏み切るほど、将来の「できない」を減らせます。そして網膜血管の所見は、脳や心臓のリスクを考える材料にもなりうる──だから“いま困っていなくても撮っておく価値”があるのです。

3.どんな人が受けるべき?

全年代で一度は“基準の一枚”を撮ることをおすすめします。強度近視、家族歴(緑内障・網膜の病気)、糖尿病・高血圧・脂質異常がある人は優先度が高めです。そして40歳を過ぎたら定期的に繰り返す。日本の疫学研究でも40代から緑内障の有病率が上がることが示されています。若い人でも、基礎疾患がある・自覚症状が気になる・仕事で目を酷使するなら、早めに現時点の基準を持っておくと安心です。

こんな人におすすめです

  • 糖尿病(HbA1cや罹患年数に関係なく)、耐糖能異常の指摘がある人
  • 高血圧・脂質異常症・メタボ(動脈硬化リスクがある人、喫煙者を含む)
  • 強度近視(概ね−6D超 or 眼軸長26mm超)や片眼だけ強い近視がある人
  • 家族歴がある人(緑内障、加齢黄斑変性、網膜剥離・網膜の病気)
  • 腎疾患がある人・透析中(微小血管の変化をチェックしたい人)
  • 脳・心血管疾患の既往(心筋梗塞・脳梗塞など)がある人
  • 妊娠中に高血圧や糖代謝異常を指摘された人(産後も含めフォロー向き)
  • 自覚症状が1つでもある人
    (急に飛蚊症が増えた/光が走る/視界にカーテン状の影/中心がゆがむ・かすむ/視野の欠け・片眼の見えにくさ)
  • VDT作業が長い人・スポーツ等で眼外傷の既往がある人(若年でも“基準の一枚”を推奨)

4.時間・流れ・費用

健診の眼底カメラは無散瞳(目薬なし)が基本で、数分で完了します。医師が必要と判断した場合のみ散瞳へ進みます。服装やメイクは普段どおりで問題ないことが多く、ソフトコンタクトもそのまま撮れる機種が増えています(外して再撮することもあるのでケースがあると安心です)。

健診の項目に含まれているコースもありますが、オプションの場合は当診療所では1,650円(税込)。( 眼圧検査と併せて3,000円のオプションもあります。)スクリーニングで“要精査”となったら、眼科で保険診療として視野検査やOCTなどを段階的に行います。まず健診で広く拾い、必要な人だけ詳しく――時間もお金も無駄にしない王道ルートです。

5.まとめ

眼底検査は、目の病気だけでなく“血管の老化や詰まり”までヒントをくれる数分の撮影です。緑内障、糖尿病網膜症、高血圧性変化、加齢黄斑変性、静脈閉塞、強度近視の合併症……どれも早く見つけるほど守れる視力が増えるテーマ。価格は高くない。痛くもない。だから、若い人ほど“基準の一枚”を、40代以降は“毎年の一枚”を。将来の自分の仕事・趣味・生活の自由のために、今日の数分を投資しておきましょう。

よくある質問(眼底検査・眼圧検査)

Q1. 痛みはありますか?
A. 眼底検査は写真撮影と同じで痛みはありません。眼圧検査(エアパフ)は軽い風が当たる感覚です。

Q2. 検査後にまぶしくなったり、車の運転は大丈夫?
A. 無散瞳で撮影するため、多くの方は検査後すぐ通常どおり生活できます。医師が散瞳の必要ありと判断した場合は、当日の車・自転車の運転は避けてください。

Q3. コンタクトレンズは外しますか?
A. 眼底検査は装用のままで可能なことが多いです。眼圧検査はレンズの種類や装用感によって外していただく場合があります。スタッフが案内します。

Q4. 所要時間はどのくらい?
A. 受付後、撮影~計測自体は数分~十数分程度です(混雑状況や再撮影の有無で前後します)。

Q5. 化粧はして行っても大丈夫?
A. 可能です。ただしマスカラやつけまつげがセンサーに触れると撮影しづらい場合があります。強いアイメイクは控えるとスムーズです。

Q6. どのくらいの頻度で受けた方がいい?
A. 40歳以上は年1回を推奨します。糖尿病・高血圧・脂質異常症、家族に緑内障の方がいる場合は、医師と頻度をご相談ください。

Q7. 風邪気味・ドライアイでも受けられますか?
A. 受けられます。涙液が少ないと撮影がぼやけるため、まばたき休憩や点眼で調整します。発熱など体調不良が強い場合は日程変更をご相談ください。

Q8. 妊娠中でも大丈夫?
A. 無散瞳での眼底撮影・非接触眼圧は原則問題ありません。散瞳や薬剤使用が必要になる可能性がある場合は、事前にお知らせください。

Q9. 感染の心配は?
A. 顎台・額当てなどの接触部位は都度または定期的に消毒しています。非接触測定中心のためリスクは低く保たれています。

Q10. 正常と言われても安心してよい?
A. 画像や数値は“その日の状態”です。緑内障などはゆっくり進行するため、記録を毎年積み重ねることが早期発見につながります。

Q11. どんな病気の手がかりになりますか?
A. 目の病気(緑内障・糖尿病網膜症・加齢黄斑変性など)に加え、高血圧・動脈硬化・脂質異常など全身の血管リスクのサインが眼底に現れることがあります。必要に応じ、追加検査や専門科へご案内します。

Q12. 薬を使っています。検査に影響しますか?
A. ステロイド(点眼・内服・吸入)は眼圧に影響することがあります。内服薬・点眼薬の名称がわかるメモやお薬手帳をお持ちください。

Q13. 車椅子でも受けられますか?
A. 多くの場合は可能です。座位で顎台に届くよう調整します。必要に応じスタッフが姿勢をサポートします。

Q14. 結果はいつ、どのようにわかりますか?
A. 当日の所見を医師が説明します。画像・数値は記録として保管し、次回以降の比較に使います。

Q15. 料金はいくらですか?
A. 眼底・眼圧検査セット:3,000円(税込)。健診のオプションとして追加できます。受付または問診時にお申し出ください。

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